チーム浮上のキーマン! 新井貴浩 |
昨日のオリックス戦、この人なくして勝利はありませんでした。4番・新井貴浩。 同点で迎えた6回、先頭打者として出塁すると、その後は三塁に進み、暴投で勝ち越しのホームを踏みます。 さらに続く7回には貴重な追加点となるタイムリーヒット。 試合終了後には勝利の立役者を緒方監督も笑顔で労いました。 毎年、カープにとって鬼門の交流戦、新井は…。 新井:交流戦までは結構苦しんでましたので、なんとか交流戦をきっかけにして流れに乗っていきたいなという気持ちはありますね。 助っ人勢の相次ぐ故障で、4月中旬から4番に座る新井。 5月の月間打点はリーグトップ。得点圏打率も4割越えと文字通り打線を牽引しています。 グラウンドでは常に信条である全力プレーを貫く新井。 38歳とは思えぬ泥臭いプレーは、チームに新たな風を送り込むようです。 そんな新井の原点は若かりし頃に培われたものでした。 地元・広島工業高校、駒澤大学を経て、1998年にドラフト6位でカープに入団した新井。 新井:小さい頃からカープを見て育ってきましたので、小さい頃の夢がかなって嬉しいです。ここ一番で打ってほしいときに打てるような打者になりたいです。 カープらしい叩き上げの象徴。キャンプでは徹底的に鍛え上げられ、まさに泥まみれの日々を送りました。血のにじむような努力こそが、新井の原点です。 新井:僕の場合は、1日半歩ぐらいしか進めないときもありますからね。僕は成長が遅いですから。でも退化はしてないですから、多少なりとも成長はしてると思うので。 やがてカープの主砲へと成長を遂げ、2005年にはホームラン王にも輝くなど、球界を代表するスラッガーへと駆け上がりました。 全力プレーでチームを引っ張るだけではなく、責任感の強い精神的支柱。新井はカープの一時代を支えた存在でした。 移籍した阪神でも主軸を担いましたが、次第に出場機会も減り、持ち味をグラウンドで出すことが出来なくなっていました。 そして今季、決意を胸に古巣・カープに復帰。 新井:もう1回…勝負したいと。初心に帰って、泥だらけになりながら競争していきたいなと思います。 その言葉通り、キャンプではかつて自らを鍛え上げた原点の地で、初日から居残り特守を行うなど、チームメイトも目を見張るほどの練習量をこなしました。 山本浩二:新井も練習をものすごいやっとるんだ。 黒田:アイツは自分の年齢とかわかってないですね。 黒田:僕が沖縄に入る前にキャンプの雰囲気とかを聞く為に電話をしたんですけど、「今までで一番しんどいです」って自分で言ってましたから。 カープの一員として、8年ぶりに迎えた今季。 思い起こせば阪神移籍後初の市民球場では、カープファンから厳しいブーイングを浴びました。 しかし、1度カープを出た新井を、カープファンは心から歓迎しました。 カープファンも心待ちにしていたマツダスタジアム初のお立ち台では。 観客:(新井さん)お帰りなさい! 新井:夢みたいで最高です!ありがとうございます。 また今月24日には史上47人目となる2000試合出場を達成。地元ファンの前での嬉しい達成となりました。 ポジションも確約されていなかった立場から、今やチームに欠かせない存在となった新井。若いチームの中で自分の担う役割を、新井はプレーで示そうとしています。 新井:自分がどうありたいというよりも、自分のことで精一杯なところがあるんで、歳は取ってますけど、必死にボールを追いかける姿を見てもらって、何か感じてくれればなとは思ってます。 ── 広島テレビ「進め!スポーツ元気丸」(5月31日放送)より「安芸の者がゆく」が文字起こし及び意訳・一部抜粋 |
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