帰ってきた一岡竜司が掲げる 脱・全力 |
移籍2年目の今季。一岡はセットアッパーとしてフル回転するはずでした。 右肩痛の不安がなくなり、去年の防御率0.58の源となった快速球が戻ってきました。 しかし、厳しいプロの世界が一岡を待っていたのです。 今年は開幕から勝ちパターンで登板していたものの、4月上旬にリリーフに失敗。さらに二夜連続のサヨナラ負け。その後も調子は上がらず一軍登録を抹消となりました。 ── 精神的なダメージもあったんですか? 一岡:ダメージはありましたね。でもやられたぶん勉強できる…じゃないですけど、そういう気持ちでは常にいました。 失敗からも何かを学び取るのが一岡流。彼は一日の生活の流れから自分の全てを見直します。そんな中からある彼の習慣が始まりました。 一岡:日記というか野球ノートをつけてましたね。 一岡:車にノートを置いて、「今日はこれを頑張るぞ」と書いて、帰りに車に乗る時に「ここがダメだった」とか確認出来て、絶対忘れないじゃないですか。 そこで発見したのはボールだけでなく、マウンドで自分の気持ちをいかにコントロールするかということでした。 一岡:戦う気持ちとか、そういうのは当たり前なんで、いかに自分をコントロールできるか。 一岡が学んだこと。それは全力投球の気概を持ちながらも、無駄な力を抜く事の大切さです。 一岡:あまり全力で投げないように、力を入れるのは簡単なんですけど、抜くような…今まで分かっていても出来なかったことなので…。120%~150%の力で思い切り腕を振らないというか。 力みと無縁の投球フォームがボールにキレを生み、ファールでストライクを取れるようになると、7月25日、1軍に帰ってきた一岡のフォームにはこれまでの勢いだけではない上質な躍動感が表れたのです。 一岡:去年とかは勢いで行って、体が後ろに仰け反るようなことも多かったんですけど、今年はそれを無くそうと思って、投げた後に軸足に力が乗るように二軍で取り組みました。 故障も、サヨナラ負けも、二軍での時間も…一岡は全て自分の力に変えることができる。なぜなら彼はマウンドで投げることの本当の大切さを知っているからです。 一岡:一軍でああいう風に投げて失敗してみないと、壁には当たれないんで、そういう壁に当たれるだけ幸せと思って。 ── RCCテレビ「Eタウン・SPORTS」(1日放送)より「安芸の者がゆく」が文字起こし及び意訳・一部抜粋 |
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