大瀬良大地 待望の初勝利 自分の原点「強いボールをぶん投げる」 |
今シーズン、好投しても…好投しても…勝ち星に恵まれなかった大瀬良大地。 ついに今月、待望の初勝利を掴んだ。 ── 「長かったな」という感じですか? 大瀬良:勝って振り返ったら、1ヶ月ちょっと勝ってないんだという感じで、やっている時にはあまり意識はなかったんですけど。 ── サヨナラインフィールドでの勝利にも驚かれたのでは? 大瀬良:初めての経験でしたし、最初は「勝ったのかな?」と思いつつ、何かよく分からない状態だったんですけど。 大瀬良がよく分からなかったというこのシーン。1アウト満塁、カープのサヨナラチャンス。大瀬良の代打・小窪が打ち上げて、インフィールドフライでアウト。ボールが落ちたため野間はホームに突入。 巨人選手、そして主審さえもタッチプレーだと気付かず一時はアウトが宣告。しかし、抗議の末にホームインが認められ、カープのサヨナラ勝ち。大瀬良に初勝利が転がり込んだ。 大瀬良:すごい嬉しかったですね。今年、初めての勝ちだったので、ここからのっていけるかなと思いながら、みんなもすごく喜んでくれていたので、何かそれがすごく嬉しくて。 大瀬良:勝ちも嬉しかったですけど、みんなで喜びを分かち合ってるのが嬉しかったです。 初勝利まで1ヶ月以上かかった今シーズン。初登板では野手が照明でボールを見失うアンラッキーなヒットが続いたり、完封目前で白星がすり抜けたり、苦しい日々が続いた。 大瀬良:今年はあんまりついてないなと、ちょっとは思ってたんですけど、野球をずっとやっていれば、そういう時期もあるだろうなと思いながら、割り切りながらやっていたので。 大瀬良:あんまり「辛いな」と思いながら、やっている期間はなかったですね。 勝ち運に恵まれない日々。しかし、それより勝てなかった要因は別のところにあったという。 勝てなかった要因「大人のピッチング」 大瀬良:大人のピッチングをしようとしすぎた感じがあって、コースを突いて、打たせて取りたいみたいな。 大瀬良:黒田さんの投球を見ていて、球数少なく抑えているところを見ると、やっぱり良いなと思って。そう思っていると自然と色んなものを吸収したいなと思うタイプの人間なので、そういうピッチングになっていたりもしたんですけど。 今シーズン3度目の登板となった先月21日の巨人戦。大瀬良はコースを突く大人のピッチングを心がけるあまり、ボールが先行し、要所でコントロールを乱して5回5失点で敗戦投手となった。 大瀬良:前橋で打たれて「お前のピッチングはそういうピッチングじゃない。速い真っ直ぐと変化球があるんだから、それでどんどん、多少アバウトでも良いから、そのボールの速さと強さで勝負した方が良い」と、色んな人に言ってもらって。 大瀬良:本当に打たれながら、自分の中でもすごいモヤモヤする感じがあったので。 大瀬良:黒田さんはこれまですごい経験をたくさんされてきて、今のピッチングスタイルになったわけで、僕なんかはまだ2年目で、まだ全然経験もないですし、どんどん真っ直ぐで押していきたいという気持ちがあったので、もう1回 原点に還って、真っ直ぐで押して押していこうと。 先月28日のDeNA戦、大瀬良はストレートで押していく自身の原点に立ち返ったピッチングを見せた。打者に対し、闘争心剥き出しで向かっていった。 ── 荒々しさすら感じるぐらいの。 大瀬良:そうですね。(一時は)キレイにボールを投げようと思ってたんですけど、その時はとにかく強いボールをぶん投げてやろうぐらいの気持ちで、何なら真ん中に思いきって投げて「打てるもんなら打ってみろ」という気持ちで、投げてましたね。 本来のピッチングを取り戻した大瀬良。8回まで被安打2無四球という素晴らしい投球を披露した。この日の大瀬良に付け入る隙はないように見えた。 しかし、9回、内野安打で許したランナーを2塁に進められ、ここで倉本を三振に打ち取り2アウト。力も気迫もみなぎっているように見えた。 続く梶谷、失投はこの1球だけだった。9回1失点で負け投手。最高のピッチングを見せながらも、大瀬良は1球に泣いた。 ── カーブの1球だけですもんね。 大瀬良:そうですね。あの1球だけですね。野球の神様が何か足りないんだって、それを見つけなさいというか、そういうことを教えてもらっているのかなと思いましたね。 ── 何か見つかりましたか? 大瀬良:まだちょっと見つかってないですね。その1球ですもんね。集中力が足りないのか、考え方がもう少し行き届いてないのか。技術的な問題なのか。永遠のテーマになりそうですね。 1球に泣いた次の登板で、野球の神様は大瀬良に思わぬ形で初勝利をもたらしてくれた。 原点を取り戻し、そして掴んだ初勝利。大瀬良はまっすぐ次の登板を見据えた。 大瀬良:しっかり先発としての役割を果たす事だけを考えて、勝ち負けはシーズンが終わってから振り返れば良いかなと思っているので、しっかりゲームを作れるように毎回やっていきたいなと思います。 ── 広島ホームテレビ「勝ちグセ。サンデー『恋すぽ』」(10日放送) |
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