九里亜蓮 好調の陰に頼れる「師」あり |
ピンチでも動じないハートと、剥き出しの闘争心。冷静かつ大胆にマウンドで躍動する若鯉。ドラフト2位ルーキー・九里亜蓮。 ── 開幕からおよそ2ヶ月が経ちますが、ご自身ここまでを振り返ってどういった感想をお持ちですか? 九里:いいピッチングができた時もあれば、悪いところが全部出てしまったピッチングもあったので、そういった意味では、これから投げていく中での課題が、自分の中で見えたりしている部分が多いので、そういうところを修正して、しっかり1年間チームのために、やることをやっていかないといけないなと思ってます。 開幕カード2戦目でのデビューから2連勝と、華々しいスタートを切った九里。しかし、順調に登った階段の先に待ち受けていたのは、プロの洗礼だった。 ── 巨人戦(4月26日)で打ち込まれてプロ初黒星となってしまったんですけど、あの試合を今振り返るとどういった位置付けとなりましたか? 九里:やはりプロのバッターというのは、甘いボールというのは見逃さないですし、打ち損じることも少ないので、そういった意味で、追い込むまで厳しく投げても、最後のツーストライク追い込んでからのボールが甘かったりすれば、打たれてしまうというのが分かりました。 ── やはりアマチュアとプロはそのあたりが全然違うと? 九里:全然違いますね。 2連勝の後に2連敗。勝ち星と共に、積み重ねてきた信頼が揺らぎ始め、一転して厳しい立場に立たされた。そんな重圧の中で、九里は冷静に自分と向き合っていた。 九里:打たれるのは本当に悔しいですし、チームを負けに導いてしまったことも、本当に悔しいことだったので、ひたすら自分の登板試合のVTRを観たり、悪い原因っていうのを探しながら、同じ繰り返しをしないようにということを考えて、練習に取り組んでました。 5・13 阪神戦(米子) 迎えた5月13日、阪神戦。5度目の先発登板は、中学時代を過ごした米子での凱旋登板。先発ローテ生き残りをかけた背水の陣のマウンドで、プロ入り最長の7回1失点。 5・21 ソフトバンク戦(ヤフオクドーム) 続くソフトバンク戦でも、パリーグ屈指の強力打線を相手にまたもや7回1失点。見事に結果を残して見せた。 進化 九里は進化を遂げていた。 ── 投球動作のテンポが早くなりましたか? 九里:自分のタイプは何なのかというのを考えた時に、参考になるのはバリントンさん。 師はブライアン・バリントン 今シーズンここまでチームトップタイの5勝を挙げる男に、九里が追求する理想があった。 九里:小さい頃はアメリカで野球をやらせてもらってたので、小学校の時に教わったフォームが、ああいうテンポの速いフォームでした。そういった意味で自分の中で、投げやすくてしっくりきたというか。 九里:それでああいうフォームにしたという感じですね。 ── 打者の反応は? 九里:今まで見たことのないフォームだったと思うので、タイミングは取りづらかったと思いますし、あのフォームにすることによって、バリントンさんとも会話がちょっと増えて、試合の時の気持ちの入れ方とか、いろいろ考え方とかを教えて頂いたりしたんで。 九里:ずっと結果を残している人から、アドバイスを頂けるのはありがたいですし、バリントンさんが投げている試合を観ても勉強になりますし、本当に良い事だと思います。 目指すは師匠・バリントンと同じく名実共にチームの柱といわれる存在。どこまでもストイックに、目標へと突き進む。 九里:他の先発投手より勝ち星はないですし、そういった意味では全く成長してないと思うので、まずはチームを勝ちに導くことが一番だと思うので、自分の勝敗に関係なく、まずはしっかりゲームを作って、チーム自体を勝ちに導けるように。 九里:もっと高みを目指して頑張っていきたいとは思います。 ── 広島ホームテレビ「勝ちグセ。サンデー『恋すぽ』」(25日放送) |
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