| 山内の部屋 《新井貴浩》 （前編） |
首位独走のカープになくてはならない存在・新井貴浩選手。  今月7日の大逆転勝利の立役者。そして、チーム最年長ながら皆に愛されるムードメーカーです。  久しぶりの「山内の部屋」では新井選手の今の想いに迫ります。  今季ここまでの自己評価 山内：今シーズン、自身ここまで振り返ってどうですか？ 新井：そうですねぇ、もちろん納得はしてないですけど、ただチームはすごくいい状態にあるので、いい位置にいますし、そこは満足しています。  スタメンより代打が多い 山内：去年と違ってスタメンより代打での出場が多いけど、どう思いますか？ 新井：何とも思わないですね。僕はスタメンであろうと、代打であろうと、なんであろうとしっかり準備だけはしておこうと思ってます。  新井：なので、そのあたりは何とも思わないですね。逆にバンバン僕が（先発で）出てても、それもどうかなと思いますし（笑）  打席の中での意識 山内：今年は粘って四球とかでの出塁が目立ちますけど、打席の中での意識というのは？ 新井：タクローさん（コーチ）から常に言われていることが「とにかく一人で決めようと思うな」と。 新井：後ろの打者に繋いでいくという気持ちでやっていこうと言われているので、自分の中でもそういう気持ちですね。  新井：代打で先頭打者として行く時には、四球でもなんでもいいからとにかく塁に出ようと。そういうつもりでやってます。  配球の読み 山内：打撃技術がどんどん上がっているように僕は思うんだけど。 山内さんが絶賛したのがこの場面。6月6日のファイターズ戦、普段対戦しないパ・リーグの投手との勝負。  慣れない球筋の前にタイミングが合わず、簡単に追い込まれます。  しかし、ここから新井選手は勝負強さを発揮。内角のストレートを完ぺきにとらえると、打球はスタンドに一直線。     技ありのホームランを見せました。 実はこのシーン、新井選手の技術が凝縮されていたのです。  山内：インサイド狙ってた？追い込まれてたけど。 新井：来るだろうなという読みというか、匂いというか。 新井：追い込まれてましたけど、インサイド真っすぐに来るだろうなという雰囲気はありました。  山内：それってベテランだから出来ることでもある？ 新井：若い頃は出来なかったですね。とにかく来た球を「えい！やーっ」でいっていたので。  新井：そのあたりは長年やっている経験というのはあるのかなと。  今年のチームの成長 山内：新井選手から見た今年のチームの成長はどんなところ？ 新井：まず昨年の優勝というのがすごく皆にとって自信になっていると思いますね。  新井：その自信が過信ではなく、去年と同じスタンスで1試合1試合、この1試合に懸けるという思いで臨んでいますから。   新井：浮ついたところがないですね。  新井：2月1日のキャンプ初日ですかね。その時の皆の表情であったり、ノックを受ける姿であったり、声であったり、そういうのでみんな締まってるなと。 山内：そういうのを2月1日に感じたと。 新井：感じましたね。 新井：やっぱり最初っていうのは結構肝心なので、結構見てたんですけど、みんないい顔をして締まってやっていると思いましたし。 新井：キャッチボールの時にも広輔が「ちょっといいですか、しっかり声を出してきびきびやっていきましょう」と皆の前で自発的に言っていたので。  新井：やっぱり自分達がチームを引っ張っていくという意識が出てきているんだなと。  山内：今、主力として頑張っている田中・菊池・丸といった28～29歳ぐらいの子が率先してやってくれていると。 新井：そうですね。広輔・キク・丸が率先してチームを引っ張ってくれていますね。  ── テレビ新広島「全力応援 スポーツLOVERS」（15日放送）より「安芸の者がゆく」が文字起こし及び意訳・一部抜粋 |
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