新井貴浩 8年ぶり覚悟の復帰 「2000本より優勝を!」 (Page:1) | ||
大声援に包まれるマツダスタジアムで一際大きい声援を送られる男がいる。 新井貴浩 今年、8年ぶりにカープに帰ってきた広島の主砲だ。新井は優勝を目指して戦うチームをバットで、そして姿で引っ張り続けている。 新井:まず自分がこういう風に試合にたくさん出ている…そして4番をたくさん任してもらえるというのは想像できなかったですから。本当にたくさんの人に感謝しないといけないと思ってます。 4番を務めチームの顔として戦う。そしてファンから最大限の声援を浴び続ける。新井がこの状況を想像できなかったのも無理もないのかもしれない。 新井:カープが大好きなので…辛かったです…。 不動の4番としてチームの中心選手だった2007年。新井は残留を願うファンを振り切り、阪神へ移籍。 新井:自分の中でも育ててもらったっていうのはすごくありましたし、だからやっぱり自分が、自分みたいな選手が出て行っちゃいけないだろうっていう風に思っている中でも、最後はやっぱり裏切るような形で出て行ってしまったので…。 翌年、阪神のユニフォームをまとった新井が初めて広島に来た時、広島市民球場は異様な雰囲気に包まれた。想像を絶する怒号、罵声が新井に降り注いだ。 新井:そうですね。あれはもう一生忘れることはできないですし、ほんとすごかったので、自分で言うのもなんなんですけど、たぶん過去にも例がないくらいのブーイングを浴びたのではと思ってます。 新井:でもその時もクソーとかぜんぜん思わなかったんですよね。自分でも打席に立ちながらファンの気持ちは分かるっていう風に思って、「ごめんね」みたいな感じで試合をしていたので。 新井:自分でもそのブーイングをしているファンの人達の気持ちが分かったというか、ちょっと不思議な感じなんですけど。 阪神でも順調にキャリアを重ねていた新井。しかし去年、新井はポジションを失い代打中心のシーズンを余儀なくされた。 そしてシーズン終了後、野球協約が定める年俸減額制限の40%を超えるダウン提示を受ける。 苦しみと悔しさの中でも新井の心が折れることはなかった。 新井:昨季は控えでしたから、間違いなく限度額制限を超えて年俸提示をしてくるだろうなとシーズン終わり頃から思ってましたし、そうなった場合はもう1回勝負をかけるぞっていう風に決めていました。 新井:その時点ではなんにも(オファーの)話はなかったので。もし万が一、勝負をかけて自由契約をという道を自分が選んで、このままどこからも話がなければ引退しようと思ってたんで。 引退覚悟で選んだ自由契約の道。思わぬところから誘いがあった。 ── そこまでの覚悟で(自由契約を)選んだ結果、カープから声がかかったと。 新井:「帰って来い」と。ちょっと衝撃が走ったというか、どういうことですか?と聞き返しましたね。すごく嬉しかったんですけど、そこで自分が帰っていいものかどうかで、かなり悩みましたね。 帰っていいのか、新井を悩ませたのはファンの心情。あの大ブーイングの光景が頭をよぎったという。 そんな時に背中を押してくれたのが、先輩で盟友でもある「あの男」だった。 新井:すごく悩んでいたので、黒田さんとも電話でちょっと話しをしましたけどね。「帰って来いと言ってもらえてすごく嬉しいんですけど、やっぱり客観的に見たら、自分は帰りたいけど帰っちゃいけない選手だと思うんで」って言ったんですけど。 新井:そしたら「何を言っているんだ」と。「そんなの関係ないから帰ればいいんだ」っていう風に言ってもらえましたね。 ── それが決断の一つの大きなきっかけに? 新井:黒田さんの言葉というのは背中を押してもらえましたね。 ── 広島ホームテレビ「勝ちグセ。サンデー『恋すぽ』」(9日放送) | ||
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安芸の者がゆく@カープ情報ブログ
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