福井優也 自分を信じて先発の柱へ |
「お前、すごい球投げるな」 この一言がくすぶっていた男を覚醒させました。プロ5年目にして、もっとも充実したシーズンを送っている福井優也。 今月2日に6勝目を挙げ、勝ち星を4つ先行させました。 福井:(自分でも)よくやってるなと思います。ここまで良いとは思っていなかったです。 ルーキーイヤーこそ8勝を挙げましたが、2年目以降は思うような成績を残すことが出来ず、登板機会も減っていった福井。 福井:今まで4年間やってきて、打たれたりとか、ストライクが入らなかったりというのが、そういう怖さが出てくると自分に自信も持てないですし、ストライクを取りにいったら打たれるというのもあったので、いまいち自分に自信は持てなかったですね。 今年の春季キャンプ、福井は特別な思いを持って臨みました。 福井:今年は春から結構…危機感を持ってやってました。 そんな福井に意識の転換をもたらしたのは8年ぶりにチームに復帰した黒田の存在です。 福井:僕が投げている時に、ちょっと横目で見てくれていて、その時に「お前すごい球投げるな」って言われたんですよ。それで自分でも「自信を持っていいのかな」っていうのはありましたし、その時はすごい嬉しかったですね。 4年間持つ事の出来なかった自分への自信。5年目にして得られたきっかけは黒田からの言葉でした。 迎えた今季初登板。4月5日のドラゴンズ戦で初回、いきなり2失点を喫します。 しかし、福井には黒田のアドバイスで生まれた心の余裕がありました。 福井:先発投手は6回3失点で合格ラインというのをもう1回再認識したというか、「ゼロじゃなくていい」という風に考え方が変わりました。自分を楽に考えられるようになったのは一番大きいと思います。 勝ち星こそ付きませんでしたが6回まで2失点。6回3失点以内のクオリティスタートを達成しました。 以降、昨日までの10登板でクオリティスタートは7度。先発投手としての責任を全うしています。 そして今季のピッチングの柱として福井自身が手応えを感じている球種があります。 福井:一番はフォークですかね。 今季の福井は積極的にフォークボールを使用。この場面も2ボールからフォークをコントロールしました。 福井:フォークでカウントを取れるというか、甘めでも真っすぐではないボールというイメージで僕は捉えています。 6勝目を挙げた今月2日の巨人戦では今季の福井を象徴する投球を見せます。 長野との対戦では初球、カーブでカウントを取ると、そこから4球連続でフォーク。そしてフルカウントからの6球目、最後に選択したボールもフォークでした。あらゆるカウントでフォークをコントロールして、打者を手玉に取ります。 尊敬する黒田のアドバイスで生まれた心の余裕、その余裕がもたらした5年目の進化。先発陣の柱へ成長すべく、自分を信じて投げ続けます。 福井:今から一気に背番号(11勝)は勝てないんで、1個ずつ勝っていけたらいいなと思います。 福井:今年はしっかり投げれてますし、投げさせてもらってるので、そういう中でチームが優勝できるように自分も貢献したいですし…本当に優勝したいなと思います。 ── 広島テレビ「進め!スポーツ元気丸」(12日放送)より「安芸の者がゆく」が文字起こし及び意訳・一部抜粋 |
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