赤ヘルの申し子 野村 vs 古田 |
古田:僕らは普通だったら「一発が怖い」っていう野球をやるんですよ。でも広島とやる時だけは「走られて1点取られないように」という野球をやります。走られて1点取られるとダメージが大きいんですよ。 古田:たいして打たれてないのに知らない間に点を取られて、そのままズルズル負けちゃったらダメージが残るんで。広島の時はそればっかり考えてやってました。 千秋:精神的に疲れますよね。相手がいつ動くかずっと見てないといけないって。 古田:そうなんですよ。僕は捕手をやっていたので、投手に対してサインを出すんですね。その時、一塁ランナーはリードするじゃないですか、野村謙二郎とかは、リードしながら僕のサインを見るんです。 古田:あからさまには見ないですけど、投手を見てるフリして横目で僕のサインを見るんです。牽制のサインとかは普段は滅多に出さないから、ちょっと指が違うことが多いんですよ。指1本はストレート、指2本はカーブ、指3本はスライダーとかあって、牽制の時は小指だけとかね。 千秋:あんまりやらない指の出し方。 古田:それを野村謙二郎は見てるんです。普通のサインが出たから今は牽制は来ない、だから盗塁のスタートを切る。というように隙がなくてね。僕も野村謙二郎に向かって「見てるぞ」とアピールしないといけなかった(笑) 千秋:他のチームと全然違うんですか? 古田:違うんですよ。野村ってのはそういうのが好きなんです。アイツは今、監督やってますから…アイツって言ったら怒られますけど、広島の選手に教え込んでると思いますよ。 (2014年に放送された番組です) ── NHK総合・広島「古田敦也のプロ野球ベストゲーム『赤ヘル軍団 炎の絆 1991年 広島 対 阪神』」(6日放送)より「安芸の者がゆく」が文字起こし及び意訳・一部抜粋 |
安芸の者がゆく@カープ情報ブログ
プロ野球・広島東洋カープに関連した情報等をお届けする個人ブログ。速報・話題・予想先発・2軍情報など