《特集冒頭》 |
試合を決める4番と共に欠かせないのが、流れを呼び込むチャンスメーカーの存在です。打撃に守備に大車輪の活躍を見せる木村昇吾選手。活躍の裏に隠された精神論には我々の日常生活にも参考になる様々な考え方がありました。 |
── ここまでの戦いを振り返ってどういった印象をお持ちですか? 木村:カープに来てもそうだし、ベイスターズ時代も首位に立ったことがないですから。 木村:そんなチームでスタメンで数多く出場させてもらっているので、そんな嬉しい事はないですよね。 これまで23試合に先発出場し、勝負強い打撃と堅実な守備でチームの快進撃を支えてきた背番号66・木村昇吾。 2007年オフに横浜から移籍して以来、守備固めや代走としてコンスタントに試合に出場。打率3割を超える活躍を見せるなどチームに欠かせない存在へと成長を遂げた。 しかし、その活躍の一方でどうしもて消えない形容詞がある。
── スーパーサブみたいな形容詞についてはご自身何か?どういう風に捉えてらっしゃいますか? 木村:嫌ですね。(1年通して活躍が)できるはずという思いもあるし、自信もあるし。スタメン出場を追い求めてやっているので。 木村:(言われるのは)ありがたいですけど複雑で、違う言葉が欲しいというか。 ── ご自身として自分自身を表現する際に、どんな形容詞をつけますか? 木村:自分でつけるなら「全力疾走」とかじゃないですか、今だったら。常に動き回ってるというか、それができなくなったら僕じゃないと思っているので。 木村:なんか動いとるな、元気でやってるなっていう。
その言葉を表しているシーンが試合前のノックだ。一球目から肩慣らしなど一切せず全力で。実はこれこそが様々な状況を経験してきた木村ならではの試合に向けた取り組み。 木村:例えば控え、プレイボールの時(スタメン)と試合終盤に出てくる時(途中出場)の球場のボルテージは明らかに違う。だから途中出場でミスは許されない、走塁や守備、バントにしても。 木村:だからそこは自分で練習の時から、その状況を作り出さないといけない。いきなり途中出場して軽く(一塁に)送球はできない。スタメンで出てればある程度、出来るかもしれないですけど。 木村:一発の一球目、震えますよね。それを震えなかったりとか、ちゃんとできる自分を練習の時から作り上げていく。スタメンだろうが、途中出場だろうが試合を想定している。だから練習を一生懸命やるだけです。
今年で34歳、チームの中ではけして若いとはいえない年齢。それでも常に全力疾走で己を磨き続ける木村昇吾にベテランという言葉は似合わない。そしてそんな彼を支えてきた裏にはもう一つの独特なメンタリティがある。 木村:歳をとっていくと100%の練習はしない。90%ぐらいでやるんですよ。やらなくていいよとか言われるし、ケガとか怖いし。 木村:100%の90%で行くと、この90%が次の100%にいつのまにかなる。気付いたらどんどん落ちていく。それが衰えだと思うんですよね。 木村:だから100%の練習を続ければ、上がりはしないけど維持はできると思うんです。 木村:昔、(横浜の)トレーニングコーチから「心が身体を動かす」という言葉を聞いて、たしかにそうやなと思いました。しんどいなと思ったらしんどいし、楽しいと思ったら楽しいし。 木村:野球がしんどいなんて思わない。「大変ですね」と言われたら「全然大変じゃないです。好きな野球ですもん、楽しいですよー」って言ってれば、その時点で笑顔だし、自分でもプラスで行けるし、そんな感じでいるからいいんじゃないですか。 ── 広島ホームテレビ「勝ちグセ。サンデー『恋すぽ』」(1日放送)より |
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