チームが必要とする場面でマウンドに上がり、チームの為に全力で投げる。開幕からの防御率は0.00。究極の中継ぎを目指す男は中田廉! 入団6年目で初の開幕1軍を勝ち取った今シーズン。中田投手の中で何が変化したのだろうか。 ── 一皮剥けたんじゃないかなという点があるんですけど。何かキッカケってあったんですか? 中田廉:僕も6年目だし。アトがないという思いが、僕の中で非常に強いので。 アトがない。中田投手は戦力外になるかもしれないという危機感と隣り合わせにいた。 中田廉:カープには、若手で僕より年下でもいい投手が沢山いますし、先輩でも本当にいい投手の方が沢山いて、自分の場所を確立しないと6年目でアトがないという思いだけでやっています。 戦力外になったチームメイトを中田投手は見てきた。アトがないという思いが、中田投手を前進させたのだ。 中田廉:去年の秋から球種を増やすというか、ウイニングショットがなかったんですけど、フォーク・チェンジアップをファームにいる時から練習して、それを試合で使えるようになって幅が広くなったと思います。 そんな矢先、中田投手は前田健太投手から誘われ自主トレを共にした。 中田廉:誘われて準備はして行ったんですよ。その準備というのは徹底的に体を作って、自主トレでは体を作るんじゃなくて技術を学びに行こうと思っていたので。 中田投手はその自主トレで、前田健太投手からある言葉をかけてもらったという。 中田廉:キャッチボールから、トレーニングのひとつひとつから、いろんなことを教えてもらって、マエケンさんにも「俺はお前に期待しているぞ」と言ってもらえたんで。 中田廉:それがやる気というか、僕の毎日がちゃらんぽらんに過ぎる僕の性格を変えたというか、何とかして恩返ししたいという思いがあるので。 4月12日、早くも前田健太投手への恩返しのチャンスが巡ってきた。前田健太投手が右肘の張りを訴えて5回に緊急降板したのだ。 中田廉:エース・マエケンさんが5回で降りて、勝ってる場面で多少の力みというか緊張はしたんですけど、僕のポジションはそういう所だと思うんで、その中でマウンドに上がった時に「よしっ!」と思って、ここでしっかり結果を出そうと思って全力で投げました。 ── その時に前田健太投手からは何て声をかけられた? 中田廉:ベンチにはいなかったですけど、ロッカーに帰って「おーナイスピッチング、まじで助かったわ!」と言ってもらえたんで、良かったなと思いますけど。 前田健太投手からの期待が信頼に変わった瞬間、中田投手は自らの理想に一歩近づいた。 中田廉:僕はいつも言うんですけど、「便利屋」というか、チームが困った時に「よし、じゃあ中田を行かすぞ!」負けてる1点差とか、同点とかワンポイントとかでも、チームが一番使い易い存在になるのが今は理想です。 ── 広島ホームテレビ「勝ちグセ。サンデー『恋すぽ』」(21日放送)より |
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