【カープ】引退の永川・赤松が残したもの／岸本秀樹スコアラーの思い「最後は全球フォークで」

2019/09/17

速報・ニュース

【カープ関連特集】── RCCテレビの情報番組「Eタウン・SPORTS」は14日、今季限りで引退する永川勝浩投手と赤松真人選手について、岸本秀樹スコアラーの思いを放送。

カープ感動秘話
永川・赤松が残したもの

この秋、カープを支え続けてきた二人がユニフォームを脱ぎます。

球団史上最多の通算165セーブをマークした永川勝浩投手と、驚異の盗塁成功率でカープ25年ぶりの優勝を支えた赤松真人選手です。

この季節を万感の思いで見つめる人がいます。カープの岸本秀樹スコアラーです。

岸本：寂しさはありますけど、永川さんも赤松も1年1年勝負をかけてやっていたので。

岸本：（引退する時は）いつかはくるものですし、来たなという感じですね。

ベイスターズ入団から3シーズンで24試合、快速球を誇りながらも1軍に定着出来なかった岸本さん。2008年、トレードでカープに移籍すると1年目から37試合に登板するなど、リリーフとして1軍に定着しました。

その時に出会ったのがストッパーとして全盛期を迎えていた永川勝浩投手でした。

── 永川投手の存在感とか、学んだ事、感じた事はありましたか？

岸本：僕が現役の時は何かを教えてもらえるということはあまりありませんでしたね。見て盗んでいました。

岸本：ライバルといったらアレですけど、負けたくないという気持ちでやっていましたし、なんとか追いつきたくて背中を追いかけていた感じはあります。

岸本：永川さんは、良くなるためなら色んな事に挑戦をして、変わることを恐れていませんでした。

岸本：そういうところは、人として尊敬していました。

岸本さんは兄のように慕う永川投手より6年早くユニフォームを脱ぎました。新たな仕事はスコアラー。

永川投手から学んだことはその役割にも生きていました。

岸本：永川さんを見ていたら、型にはめたらいけないなと。

岸本：2軍にも若い選手はたくさんいますけど、人それぞれ体も違いますし、使い方も違うので。

岸本：もっと選手を見て会話をしないといけないなと、勉強させてもらいました。

そして、憧れ続けた永川投手の役に立てる日がやってきました。

ヒザの故障で2017年には登板0と苦しんでいた永川投手の復活をアシストすることになったのです。

2歳違いの尊敬すべき先輩。しかし、岸本さんは遠慮せずキツイ言葉もためらわなかったと言います。

岸本：永川さんは「気づいたことはなんでも言ってこい。言ってくれないと意味がない」と。

岸本：そこまで言ってくれる人はなかなかいないので、先輩からそんなことを言われたら、こっちも本気になってやるしかないですし。

2018年、永川投手は743日ぶりに1軍復帰。岸本さんにとっても忘れられない1日となりました。

岸本：僕自身もすごく成長させてもらいました。真剣に人を応援出来たのは初めてのことでした。

そして、平安高校時代に同級生として3年間を共にした赤松選手も引退です。

もちろん人に見せない苦しみも感じ取っていました。

岸本：手術が終わった次の日、病院に行ったんですよ。その時に今まで見た事もないような赤松を見たので…。

岸本：そうとう大変だったんでしょうね。僕らには計り知れないぐらいのね。

岸本：それでも僕らには笑顔で接してくれてね。「痛いわー」とか言いながら。

ある一つの世代の終わるのかもしれません。しかし、岸本さんにはこの世代の培ったものを繋ぐ使命があります。

── 最後に見たい永川投手の姿はどんなものですか？

岸本：全球フォークでいってほしいですね。永川＝フォークだと僕は思っているので。